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モー娘。の二の舞!? AKB48ゴールデン進出も漂う暗雲

 AKB48の新譜「桜の木になろう」(キングレコード)が発売初日で65万5000枚を売り上げる大ヒットとなっている。これは、昨年10月に発売した「Beginner」(56万8000枚)を上回り、初日の売り上げとしては過去最高。「音楽不況」「CDは売れない」と言われて久しいが、AKBの見せる爆発的売れ行きには驚かされるばかりだ。

 4月6日には初のオリジナルフルアルバムをリリースすることも決定。いつも通り、劇場盤に封入される券で参加できるメンバー指名個別握手会&写真会も、3日間にわたって開催される。おまけに今回はAKB48のメンバーと研究生だけでなく、 SKE48、SDN48、NMB48のメンバー全員が参加する大規模な握手会&写真会になるということも発表された。この仕掛けによって、売上をダブルミリオンに到達させることも夢ではないと言われている。

「これじゃあ、真面目に楽曲でCDを売ろうとしている音楽業界の人間がバカみたいですよね(苦笑)。まあ、彼女たちとの握手や2ショット写真を撮るためにCDを買うファンが何万人もいることは事実ですし、それだけ魅力があるのでしょうが......」(音楽業界関係者)

 さらに4月からはゴールデンタイムにレギュラー番組を持つことも明かされた。毎週木曜午後7時からの放送で、タイトルは『なるほど!ハイスクール』(日本テレビ系)。これまで2回、休日夕方枠に単発で放送されてきた同番組だが、視聴率が8~11%と同時間帯にしては好調だったため、ゴールデン枠への移行とレギュラー化が決定したという。AKBメンバーが体当たりで実験などをし、「面白くてタメになる情報」を伝えるという主旨で、ロンドンブーツ1号2号の田村淳が"先生役"を務める。

 しかしアイドルユニットとして絶頂期にあっても、ゴールデン番組で成功する例は稀だ。むしろ飽きられ、消費されるペースを速めてしまうだけという見方もできる。というのも、かつて一世を風靡したモーニング娘。も、日本テレビ系で木曜夜8時~9時枠にレギュラー番組を任されたものの、視聴率が振るわずグループとしての人気も失速していったという歴史があるのだ。

 1998年にメジャーデビューしたモー娘。は、同年9月の3rdシングル「抱いてHOLD ON ME!」(zetima)でオリコンシングルチャート1位を獲得。翌年9月にシングル「LOVEマシーン」が195万枚を売り上げるミリオンセラーとなり、11月には派生ユニット・プッチモニの「ちょこっとLOVE」もミリオンを突破、大ブレイクを果たしたと言える。さらに00年~01年にかけてもヒット作を飛ばし、映画『モー娘。走る!ピンチランナー』も制作されるなど勢いは止まらない。01年1月末発売の初ベストアルバムはトリプルミリオンに迫る売上を記録した。同時期、派生ユニットのミニモニ。も誕生し、低年齢層のファンから絶大な支持を得ている。

 こうした黄金期に、満を持してスタートしたのがゴールデンのレギュラー番組『モー。たいへんでした』である。01年4月に開始した同番組は、モー娘。メンバーが「日本をハッピーにしちゃいます」をテーマにいろいろな事に挑戦する企画を放送した。司会は藤井隆と徳光和夫。だが視聴率は振るわず、早々に打ち切りが検討されるようになってしまう。半年も経てば、モー娘。はほとんど番組に出演しなくなり、代わりのゲストや企画で進行。翌年1月には、「視聴率20%を獲得できなければ3月で打ち切り」という命題を番組内で掲げてさまざまな企画に挑むも、視聴率は1桁台に落ち込んだままで、予告通り3月に番組は終了した。

 ちなみに、『モー。たい』も、事前に数回放送された単発番組が好調だったことでレギュラー化が決まったという経緯があった。10年の時を経た今、AKBが二の轍を踏まなければいいのだが......。

 どんな、偉大なアイドルでも、落日の日はくるもの。先のことは考えずに、今をがんばればいいじゃないですか。


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