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低体温症、暖の取り方…登山医の知恵、役立てて

 東日本巨大地震で避難生活を余儀なくされている被災者には、健康面の不安の一つとして「低体温症」の懸念が指摘されている。

 低体温症とは登山の世界で言う、いわゆる「疲労凍死」。登山者向けの医療を専門にする日本登山医学会は、その知識を役立てようと積極的な情報発信を始めた。

 低体温症は、寒さなどで過度に体熱が奪われることで発症する。近年では、北海道大雪山系・トムラウシ山で2009年夏、ツアー登山客ら8人が亡くなった遭難事故での死因として注目された。同医学会の増山茂医師は「避難所であっても、防寒対策が不十分な場所では注意が必要」と話す。

 大きな被害を受けた東北地方では最低気温が0度を下回っており、低体温症が起こりうる環境にある。こうした懸念から、同医学会は14日から、公式サイトに「体の震えは初期症状」「お年寄りや子供はなりやすい」といった注意点を掲載している。

 被災者に有用な情報を紹介するブログも合わせて開設されており、登山を通じて、電気や水道のない環境を知る者らしいアイデアも書き込まれた。例えば、「たき火がある場合、泥水を入れた大きな空き缶を脇に置いて湯を作れば、空のペットボトルに入れて湯たんぽ代わりになる」。

 同医学会の会員で12日から3日間、岩手県内で医療活動に当たった相沢病院(長野県松本市)の上條剛志医師は「病院へ搬送する必要があるとわかっていても、その手段もない状態はまるで山岳地での傷病のよう」とのコメントをブログに寄せている。

 同医学会の公式サイトは(http://www.jsmmed.org/index.html)。(引用元 読売新聞)


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