2ntブログ

なぜ自衛隊を使って被災地に食料、毛布を投下しないのか

「食料、水がない」「毛布をくれ」「ガソリンもない」――。

 東日本大震災から5日経ったが、各地の避難所が深刻な危機に瀕している。阪神大震災の時は地震発生後4日目には食料などが行き渡り、被災者は一息ついた。ところが、今回は生き残った被災者が飢えと寒さという“2次被害”で苦しんでいる。

「大津波が押し寄せた福島県いわき市には、被災から5日たっても、ただの一度も支援物資が届かない避難所まである。命からがら逃げてきてもロクに食事が取れず体力が衰弱し、すでに3人の高齢者が亡くなっています」(地元自治体関係者)

 信じられない話ではないか。

 津波で町全体が根こそぎ破壊されたため、道路、列車が使えない。海には大量の浮遊物があり、船も容易に近づけない。仙台空港は水浸し――という事情はあるにせよ、この混乱はひどすぎる。明らかに政治の責任、大失態なのである。

 地震発生後、菅政権は福島原発で無策を露呈した。予備のバッテリーが使えなくなり、炉心を冷やす水を送るポンプがダウン。重大危機の発生は歴然だったのにアホみたいに放置し、格納容器の建屋が吹っ飛び、放射能がダダ漏れになってから、避難地域を拡大させた。

「放射能が漏れてから避難させるって、何ですか。ふつうは大きめに避難地域を指定する。それを徐々に縮めていく。危機管理の基本です」(民主党議員)

 計画停電も無計画の極みだ。

「当初、東京電力は企業や交通機関の準備、対応を考慮し、前日の夕方に計画停電を発表する予定でした。ところが、菅首相が『苦渋の決断』を自ら国民に呼びかけることにこだわった。節電啓発大臣に起用された蓮舫氏も出てきて、首相に続いて、国民に呼びかけた。こんなパフォーマンスをやっていたものだから、東電の発表が午後8時半にズレ込み、大混乱になったのです」(官邸事情通)

●自衛隊の動きが遅れたのは菅のせい

 自衛隊を動かし、米軍に協力を求め、道路が寸断されているのであれば、空から物資を投下すればいい。とにかく、これだけモノがある日本で、避難所に食べ物がないとはどういうことか。あり得ない政治の怠慢なのである。軍事ジャーナリストの世良光弘氏はこう言う。

「私も小松基地にあるC130を出して、食料を投下すればいいと思います。なぜ、それができないのか。これも菅首相のパフォーマンスのせいです。首相は当初、2万人だった自衛隊の動員数を5万人、10万人と上積みさせましたが、幕僚は何も聞いていなかった。首相が思いつきで口にしたことなんです。5万人がいきなり10万人になり、現場は大混乱になった。そのため、今度の震災の指揮系統を東北方面隊にするという決定も大幅に遅れた。自衛隊はなかなか、本格的な活動ができなかった。確かに72時間以内に生存者を探すことは大事ですが、自衛隊は首相のパフォーマンスに振り回されている格好です」

 軍事評論家の神浦元彰氏は「C130からパラシュートで落とす場合は高度150~200メートルが必要。その高さから投下すると、風で流される。ヘリで運ぶ方が確実と思っているのだろう」と言う。

 そんな訓練はしていないという事情もあるらしい。とはいえ、食料自体はあるのである。自治体が動かず、ガソリンがないから配れない。だったら自衛隊がヘリでも輸送機でも使って、フル稼働するしかないではないか。避難所の被災者52万人は生きるか死ぬかという瀬戸際だ。菅のパフォーマンスは論外だし、政府は手段を選ばず、何でもやるべきなのである。(引用元、日刊ゲンダイ)



【送料無料】舛添要一・39の毒舌

【送料無料】舛添要一・39の毒舌
価格:1,365円(税込、送料別)





関連記事

Comment

Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)