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【有名人の店】たけしが先輩芸人に「夢を語ったチューハイの…」

★くじらの店 捕鯨舩 東京・浅草

 “世界のキタノ”こと、ビートたけしが下積み時代から通っている店だ。自身が作詞・作曲をした『浅草キッド』では、「煮込みしかないくじら屋で、夢を語ったチューハイの…」と、この店が出てくる。

 店内に入ると、たけしの他、渥美清、なぎら健壱、コロッケらから贈られた提灯が飾られ、壁一面には有名人のサインがびっしり。浅草の芸人はもちろんのこと、漫画家・ちばてつや直筆の『あしたのジョー』のイラストまであるから驚きだ。常連客には、浅草キッド、Wコロン、東MAX、今田耕司らもいる。

 「芸人は鯨(げい)を食って、芸を磨け!」と笑顔で話す、店主・河野通夫さんも実は元芸人。浅草六区で一世を風靡した「デン助劇団」の元座員なのだ。たけしに兄弟子として慕われ、この店を通して、いろいろな芸人を支えてきた。

 たけしが浅草フランス座で芸人見習いをしていてお金がなかったころ、この店には、コメディアンの故・東八郎や橋達也らが来ていた。たけしは声をかけられようと、店の前を何度も往復していたのだという。見つけてもらい、店に呼んでもらうと、先輩芸人たちが「いつものを用意してやってくれ!」と言って、出てくるのが、同歌の歌詞に出てくるチューハイと「牛にこみ」(600円・写真手前)だった。

 「牛にこみ」は国産牛の小腸、盲腸、てっぽうなどのホルモンを8時間以上じっくり煮込んだ一品。柔らかくて、味噌のコクが生きた王道のおいしさだ。ほぼ毎日売り切れになるほどの人気だという。

 店主のイチオシは「くじらの皮とさしみのミックス」(1570円・同上)。オキアミを主食としている南氷洋のミンククジラを使用しているので、臭みがなく、ウマイ。皮の部位は、噛むと脂がジュワーっと出てきて、鯨のおいしさを再認識できる。

 「鯨は日本の食文化。この店を通して、鯨のおいしさを発信していきたい」と河野さんは話す。

 たけしはどんなに忙しくても、年に一度は必ず来店。去年は3度も顔を見せた。奥の座敷席ではなく、カウンター席で、店主と昔話に花を咲かせる。最近では、「兄さん、浅草には演芸場が必要だよね」と、たけしは浅草を芸人が育つような街にしたいと思っているようだ。

 当時は先輩芸人に奢られていたたけしも、今では会計時に、自分の分だけではなく、店に来ている客全員分の料金を払っていくのだという。まさに、たけしを育てた店なのだ。

 東京都台東区浅草2の4の3 浅草六区通り。(電)03・3844・9114。17~22(土・日16~)。木休。

 さすが、たけし!太っ腹だねー。しかし、クジラうまいよねー。高くてなかなか食えないけどさ。
このおやじの店いきたいな。



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