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被災地励ましのCMにも気遣いを

秋原葉月さんのコメントをご紹介します。


「少し前からスマップとトータス松本さんの被災地を励ますCMが気になっていました。

スマップのメンバーが一人一人短いメッセージを喋り、最後に木村拓哉さんが「頑張れ!」と言います。

でも震災で家族や財産を失い悲しみと絶望のどん底にいる人々に「頑張れ!」は酷だと思うのです。

決まり文句でつい口にしてしまう「頑張れ!」という言葉ですが、これは前に向かって歩け、強くなれとお尻を叩いて激励する言葉です。

もちろん「頑張れ!」と呼びかける人に悪意がないことは百も承知です。

でも肉親を失って悲しみのどん底にいるとき、欲しいのは叱咤激励ではなく、悲しみの共有、共感ではないでしょうか。

私なら、自分がどれほど苦しいかどれほど悲しいかをわかって欲しい、そばに寄り添い「なんという辛さだろう」と一緒に泣いて欲しい、と思うでしょう。

でも「頑張れ!」と言われると、悲しみの深さを軽く見られてるような気がするのです。

この人はいい人だってことはわかる。でも私の悲しみの深さをわかろうとしてくれない、だから軽々しく頑張れ!=悲しみを乗り越えろと言えるのだ、と。

「鬱の人に「頑張れ!」は禁句と言います。頑張りたくても頑張れないから苦しんでいるのに、そこで「頑張れ!」と言われると更に追い詰められてしまうからだそうです。同じようなことが被災者への「頑張れ!」にも当てはまるのではないでしょうか。

人は大きな悲劇があった次の日から速攻でそれを乗り越えようなんて気力はわきませんし、そんなに慌てて頑張り始める必要はないと思います。無理して頑張ればやがて心は他人に聞こえぬ悲鳴をあげます。大きな傷になるのです。人は泣くだけ泣き尽くした後でなければ前に歩きだす力は出ません。それまでは頑張らなくてもいいと私は思います。むしろ速攻で頑張るべきは国!そして被災しなかった私たちですよね。

「負けるな」とか「前を向いて」というポジティブな言葉も「頑張れ!」と似たようなものかも。

このCMは「頑張れ!」のあとにトータス松本さんが「日本は強い国だから」と続きます。これ、被災者を励ますにはあさっての方向にずれまくりじゃないでしょうか?こんなときに国への帰属意識を鼓舞されてもピント外れで全然励まされないというか…日本という国は強いんだぞと言われても…それがなにか???

あ、そんなに強い国ならもっと支援をしっかり届けてくれ!と言い返したくなるかも(^_^;)

なんだかCMを作った人の自己満足を感じてしまいます。ひょっとして、海外から少々誉められて「日本人てスゴいんだぞーっ」って舞い上がっちゃった人がCM作ったのかな?って気がします。

被災した人々が海外からの賞賛を誇りとし、自分達を支えるモチベーションにするのはいいと思うのです。でも被災と無縁な人々がこの賞賛に感激しまくり酔いしれるのはちょっとどうかな… 」

 というコメントなんですが、いかがでしょう?私は
基本的には賛成ですね。

 「すかしてんじゃねーよ」の一言ですが。


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